理事長所信

　我がまち宮津・与謝は、自然と時が育んだ日本三景の一つである天橋立や地場産業として日本最大の生産量を誇る丹後ちりめん、そして国の重要伝統的建造物群保存地区として指定された舟屋やちりめん街道など魅力 溢れるまちである。そんな魅力溢れるまちで私たちは未来を夢見て育ち、そしてこのまちで生活をしながら理想の未来を実現するために活動している。だが我がまちは政府の経済政策により日本として総体的に景気が上向きつつある中であっても、地場産業や地域経済は低迷したままで、さらには過疎化、人口流出など様々な問題を抱えたままである。
　この状況は宮津・与謝に限ったことではなく、時代の流れとして止めようのない、どうしようもない現実かもしれない。しかし私たちはＪＡＹＣＥＥとして、まちの未来を創るという使命感と行動力を持ったひとで溢れる理想の未来を目指していきたい。そのためにも私たちは責任世代としての自覚を持ち、自らの資質を磨くことで理想の未来を創造出来るよう成長していきたい。
　ひとづくりこそまちづくり。理想の未来を創るために、今自らを成長させ、そして私たちと同じようにまちを愛する次代を担うひとを育てていこう。

　理想の未来を創造するためには、今を生きる私たちが見識を備え、しなやかな発想力を持ってまちの未来を描き、いかに行動出来るかにかかっている。だから私たちは今ＪＡＹＣＥＥとして、まちの現状についての調査研究を行うことで現状を把握するとともに、実践できる知恵を得ることによって、時代の変化を敏感に感じながら青年としての突き抜けた発想力を持って、そして時代の先を行く未来を描けるよう成長したい。
　そのためにはお互いに未来や想いを語り合う中で、様々な視点から物事をとらえ、また資質を高めあうことで未来を創造する力を養っていきたい。また青年会議所の各種会議の本質を知る中で、意思決定のプロセスを理解することはもちろんのこと、コミュニケーション能力を高め、知恵を育み、そして様々な想いを汲み入れ活かすことの出来る力を身に付けたい。
　理想の未来を創造するために、今、青年会議所活動をすることで自分自身を成長させよう。

　私たちは姉妹ＪＣである大松山國際青年商會と国を越え、人と人が結びつく民間外交としての国際交流を行い、強い友情を築き上げてきた。その中で異なる文化や歴史観、そして言葉の壁を乗り越えることで、多様な価値観を受け入れる人間性を養い、また異国の友がいることで常に世界を意識することが出来た。
　これからも大松山國際青年商會との友情関係をより強く、そしてより深くする中で得ることが出来る気付きや成長の機会によって、国際的な視野を持ち国境を意識しない国際人となるべく資質を磨いていきたい。
　また、国際交流によって得たものを私たちだけでなく地域にも広げる活動を行い、世界に触れる機会の提供を行うことで、多文化が共生する理想の未来を創っていきたい。
　国際的な価値観を持ち、広い視野を持って理想の未来を創ろう。

　私たちは２００８年度より取り組んできた世界遺産登録推進運動を通じて、このまちの自然、歴史、文化、そしてひとが織りなす風土それぞれの魅力を地域に発信し続けてきた。
　その運動によって実現させたい未来とは、世界遺産への登録を実現するということだけなく、古代より受け継がれてきた魅力を次代に残し、郷土愛を持ったひとで溢れるまちを創ることにあると思う。
　その中でも未来の希望である子どもたちには、まちの魅力を全身で感じることで愛着や誇りを持ち、第六感的に守っていきたいと想えるひとに成長して欲しい。そして私たちと同じようにまちのことを愛し、そしてまちを守る当事者になってくれることが、私たちの目指す理想であるはずだ。
　未来をより確かなものにするために、次代を担う子どもたちを育てよう。

　私たちがＪＣ運動を展開する中で、事業に込めた想いや目的を広く発信することで、多くの共感者を得ることは、様々な事業を行うことと同様に理想の未来の実現のために重要である。
　その発信をより効果的に行うために近年は紙媒体だけでなく、ホームページをＳＮＳと連動させ活用してきた。中でもＳＮＳは、その特色である即時性を活かし、芽生えた想いやリアルな感動を発信することで、私たちの活動により多くのひとが興味や関心を持てるよう活用し、理想の実現に繋げていきたい。
　また、会員間の繋がりをより強固にするためにも活用し、様々な成長の機会の提供や各事業に込めた想いの共有が出来る発信を心掛けたい。
　想いを発信することで、理想の未来を創ろう。

　宮津ＪＣは一市二町を活動エリアとし、異なった行政区で育ち、そして生活している青年経済人が志を同じうして集い活動している。その中で事業の構想や計画、実施に向けての協議をし、それぞれのメンバーの考えや想いをぶつけ合い、そしてより高みを目指した活動によって、自らを成長させることの出来る団体である。 だが近年の会員拡大は顕著な実績を上げることが出来ていない現状にあり、この原因は外的要因というより、ＬＯＭとしての取り組む姿勢や会員一人ひとりが自身のＪＣ運動に自信を持てず意義や目的を見出せていないからだと思う。その対策として本年度は正副理事長を中心に、会員がＪＣの意義を感じることが出来る各種会議や事業を行えるよう導き、多くの気付きの得られる機会を提供していきたい。また、各委員会の拡大進捗状況の確認と課題解決に向けての助言や活動支援を積極的に行い、確実に成果を上げていきたい。
　様々な価値観や想いに触れ、より魅力的な団体となろう。

　日本青年会議所への出向は宮津・与謝の活動エリアを越え、ＬＯＭでは味わえない大きなフィールドでの活動に携わることで、貴重な経験を得ることの出来る成長の機会だ。
　その中でも京都ブロック協議会は、例年多くの出向者や役員、そして一昨年には会長を輩出するなど、宮津青年会議所との関わりも深く、日本青年会議所の活動や理念を感じ、成長するための機会を得ることが出来る最も身近な存在である。本年も輩出した役員を中心に、多くのメンバーが「京都は一つ」という創始の想いのもと、新たな時代を切り拓くために活動に携わる。
　その活動の中で得られる成長の機会を逃すことなく掴み取るため、そして京都府内全域にお互いに高めあうことの出来る友を得るためにも、出向者の活動支援や各種事業への参加を推し進め会員の成長と宮津ＪＣの魅力を高めていくことに繋げていきたい。
　出向により、宮津ＪＣの発展、そしてメンバーのさらなる成長に繋げよう。

　青年会議所は「明るい豊かな社会の実現」を目指し、ＪＣの三信条である奉仕・修練・友情を活動の基本としている。私たちの活動の目的とは何なのか考える時、それはただ単に時代のトレンドに乗った理想やまちが抱える課題を解決することではなく、その課題を解決した先にある理想を描き、そして未来を追い求めることにあると思う。
　つまり私たちＪＣは、次代を創るという目指すべき理想があるからこそ活動するのだ。だからこそ私たちは物事の本質や真偽を見分け、未来を見通せる慧眼を身に付けることが出来るよう、自らを成長させなければならない。今ある環境や課題に縛られる必要はない。未来の理想を描くことの出来るひとに成長し、常に未来に向かって進もう。
　ひとが成長すれば未来は変わる。志高く、未来のために歩んでいこう。
　今＝未来。今、自らを成長させ、そしてひとを育てることで未来を創ろう。