はじめに 社団法人宮津青年会議所は、1968年に全国で391番目の青年会議所として、宮津・与謝の青年経済人が結集し設立されました。そして現在に至るまで『明るい豊かな社会』の実現に向けて、青年としての英知と勇気と情熱をもって『まちづくり、ひとづくり運動』を実践してきました。この創立の精神は、先輩諸兄の熱い想いと高い志によってたゆむことなく受け継がれ、昨年創立40周年という記念すべき年を迎えることが出来ました。 本年、我々もこの輝かしい歴史に更なる一ページを刻むメンバーとして、この41年目の年を新たな出発点と捉え、時代に必要とされる運動を勇猛果敢に取り組んでいかなければなりません。 現在では、様々な地域開発や環境問題に取り組むNPOやまちづくり団体も多く活躍され、我々宮津JCも存在意義を問われる時代となってきています。だからこそ我々の目指す「宮津・与謝はひとつ」の理念のもとに、先輩たちによって積み上げてこられた40年の基盤の上に立ち、会員同志の想いや考え・方向性などを今一度確認して、自分たちを信じ合い熱い情熱と高い志で、宮津・与謝の輝かしい未来像の実現を目指さなければなりません。そしてJCにしかできない運動を、青年らしく失敗を恐れず果敢に行動し続けることが、将来の輝かしい宮津・与謝に繋がり、我々の存在も今以上に地域に根ざすものになると考えます。 |
|
誇りあるひと 『子どもは社会を映す鏡』とよく言われますが、現在の子どもたちや社会はどうでしょうか。メディアでは、動機不可解な未成年による事件や親による児童虐待、そして私利私欲にとらわれた企業のモラル低下など様々な事件が毎日のように報道されています。そんな無責任で身勝手な道徳心のない大人たちの行動を目にして、人間関係を築く能力に欠け、自己中心的で思いやりのない子どもが増え続け、いじめやひきこもり、登校拒否といった行動をとってしまっているのも事実です。このような社会にしてしまったのは私たち大人の責任であり、このことを深く反省し、責任ある者として未来の社会の為に真剣に青少年の健全育成に取り組まなくてはなりません。その為にも家庭・学校・地域のそれぞれが立場・役割を理解し、地域の子どもたちは地域の大人たちで育てることを大前提に、我が子・他人の子といった分け隔てなく、しつけや教育に慈悲心をもって行動することが重要です。そのことで、この郷土に対する愛着心が芽生え心豊かで道徳心溢れる子どもたちとなり、地域そしてこの日本の輝かしい未来を託すことが出来ると確信します。 また、将来を託す子どもを持つ私たちは、JCメンバーである前にこの地域の青年経済人でもあります。自分たちの企業が元気であることは、JC活動にも弾みがつき宮津JCの勢いにもなり、そして地域経済の活性にも繋がることは言うまでもありません。混沌とした時代である今だからこそ、驕り高ぶることなくどのような事態に直面しても跳ね返すことのできる強い精神と地域を担う大人として責任ある行動をとれるメンバーの資質向上にも取り組み、更に魅力ある企業やJCそして地域を目指します。 |
|
誇れるまち 我々(社)宮津青年会議所は、今後10年の運動指針として「PRIDE 2007〜楽志共創〜」を提言し、宮津・与謝のまちづくりビジョンを策定しました。 その中で今、この地域の誇りともいうべき『天橋立』の世界遺産登録に向けて官民が一体となり動き出しています。この天橋立を中心とした宮津・与謝は、透き通った美しさで魅了する海とやさしく心を癒してくれる緑豊かな自然に囲まれて形成されています。その自然の恵みからもたらされる資源やそれに付随する価値は、まちづくりを行う上で大きな可能性を持っているはずです。私たち宮津JCも広域的な活動を行っているまちづくり団体として、天橋立を中心とした歴史的・文化的遺産の重要性と価値を地域住民に発信し共有を図ることで、住民一人ひとりが魅力ある天橋立のあり方を創造し、郷土を愛する心を育み、魅力ある地域の創造に繋がっていくものと考えます。 また、地域主権実現に向けて取り組んでいるマニフェストサイクルの推進では、選挙において候補者が掲げた政策目標に対して、実行・達成度を様々な立場から検証評価を行うことで緊張関係が持続され、行政まかせのまちづくりから協働したまちづくりへと変わっていくものと考えます。そのことが自立した地域への第一歩となることは言うまでもありません。マニフェスト型選挙の重要性とマニフェストサイクルの意義を地域住民により一層浸透させていく為に、行政との連係を図りながら一歩先を見据えた提案を行い、この宮津・与謝のよりよいまちづくりを実践していきます。 |
|
誇れる友 (社)宮津青年会議所が台湾台北市の大松山國際青年商會と共に継続し実施している国際交流事業は、1988年の姉妹JC締結の正式調印以来、今年で21年目となります。しかし、近年、日本を取り巻く近隣諸国との関係は良好とは言えず、各国とも国益優先に走りすぎるがゆえに一触即発の事態を憂慮せざるを得ない状況でもあります。そういった状況だからこそ、我々Jayceeは世界規模で社会奉仕活動を行っている同志として、手を取り合い友情を深め友好親善に努めることで、お互いの国のアイデンティティーを理解でき世界平和にも繋がっていくと確信します。 また、継続事業として行っている台湾台北市と宮津・与謝の子どもたちとの絵画交換やホームステイ事業なども、これからの未来を託す子どもたちにとってグローバリズムを養うと共に貴重な体験が出来る場として積極的に提供していくべきだと考えます。 |
|
誇れる同志 会員の減少という問題は今に始まったことではありません。十数年前をピークに全国的に青年会議所の会員は減少の一途を辿っています。会員数の減少は運営を会費だけに頼っている青年会議所にとって深刻な問題であります。もちろん、会員数が全てではなく事業費が少ないから良い事業が開催出来ないという訳でもありません。しかし、数も力であり勢いでもあります。公益法人制度改革による開示性・透明性・公共性も視野に入れながら、私たちの活動をホームページや広報誌『はまなす』、会報『かいのみ』など媒体も利用して、JCの魅力・意義を広く発信することは会員拡大の有効な手段となり多くの同志を集めることで大きな力となるのです。だからこそ、メンバー全員が会員減少を食い止めるべく鋭意努力していくことが大切なのです。また新たな会員が入会する事でメンバー間の刺激となり、より活性化されたJC活動に繋がるものと確信します。 |
|
おわりに 私たちは、宮津・与謝の輝かしい未来の実現とこれからの未来を託す子どもたちの為にも果敢に行動し続けなければなりません。 しかしながら、私たちにも仕事と家庭がある以上は全てを犠牲にしてJC活動に取り組むことは出来ません。メンバーそれぞれを取り巻く環境も違えば、許されるレベルも違いJC活動に対しての取り組む姿勢もそれぞれ変わってきます。それでも私たちは、(社)宮津青年会議所のメンバーとして、個々に許される環境を少しずつ改善しながら、参加出来ない言い訳をする前にどうしたら出来るのか、何が問題なのかを一つずつ考え、自分なりにその困難な状況を解決して、より積極的に参加する努力をしていくことが大切なのです。 また私たちがJC活動を行えるのは、職場や家族の理解と協力によって成り立っています。そのことをしっかりと受け止め感謝し、高い志と精一杯の情熱に転換してJC活動に取り組んでいきましょう。その活動は必ず、私たちの生まれ育ったこのまちを豊かで魅力的なものにし、自分自身の成長と躍進にも繋がることと確信します。だからこそ恐れず全てのことに自らが本気になり、勇猛果敢に地域の為に自分の為にJC活動に取り組み、この混沌とした時代を自らの情熱で切り開いていこう。 |