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週間新潮にミステリー小説の大御所、内田康夫氏の新連載が始まりました。そのタイトルが『黄泉から来た女』です。舞台はこの天橋立・府中です。主人公は20代の女性『神代静香』。府中から自転車で天橋立を通り、宮津市役所の商工観光課に勤務。母を早く亡くし、父は観光船の船長という設定です。第一話のほとんどはこの地の歴史の深さや穏やかで風光明媚な天橋立の魅力に触れたものです。 実は私も高校時代は天橋立の松並木を自転車で通り通学をしていましたし、雨の日は遊覧船に乗って宮津まで通ったものです。天橋立の松並木は両側に違った波音を立てる別の海があり、延々と続く松の回廊はなんとも雰囲気のある道です。大げさに言うと幻想的にすら感じます。こんな素晴しいところを毎日、毎日通るってなかなか経験できるものじゃないですよね。実際、社会人になってから色んな人に誇らしげに話しましたね。この小説の主人公も同じで誇らしく思っていると書いてあります。 こうした環境を誇らしく思う主人公像を作り、また、この地の独特な歴史・文化や特徴を実に魅力的に書き上げている作者。これは間違いなく自らが魅力を感じたのでしょう。古くは雪舟を初めとする文人墨客もやはり、天橋立や宮津・与謝に魅力を感じ、様々な作品を世に残したんだと思います。私はそんなこのまちを誇りに思わずにはいられません。 また、小説の中でこの地の住民たちの郷土愛はなみなみならぬものがあるというフレーズがあります。いいですね。そうありたいです。郷土愛のないまちは廃れていきます。この小説がきっかけにさらに郷土愛が広がっていくことを願いつつ、また一つ力を与えてもらったことに感謝です。 |
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